人気ブログランキング | 話題のタグを見る

外野町のおふく餅

外野町のおふく餅_e0397631_07465939.jpg
「御福餅」といえば「赤福」と並ぶ三重県伊勢市の有名な餅菓子ですが、以前に紹介した「郷土よみもの」という琢成第一尋常小学校の副読本に外野町角(八雲神社の筋向い、現在の山形銀行酒田駅前支店の位置)に戦前にあった「おふく餅屋」のことを取り扱ったものがあることを紹介しましたが、その店舗画像を見つけました。

 上の画像は八雲神社の交差点を通る昭和10年5月の上日枝神社遷座300年記念の仮装行列ですが、背景に見えるのがおふく餅屋です。おふく餅は、もち米ではなく、うるち米であったらしく、いつ買ってもやわらかいと評判であったほか、冬はたい焼き、夏はかき氷もやっていたそうです。
外野町のおふく餅_e0397631_07495002.png
拡大画像。右上にみえるのは「斎与商店」の看板。
外野町のおふく餅_e0397631_08022342.png
別ショット。店内に「おふく餅」という暖簾がみえます。なお、この画像をみると浜町につながる道路がびっくりするほど狭いことがわかります。この交差点付近は昭和29年に大幅な拡幅工事がなされています。
外野町のおふく餅_e0397631_08155200.png

外野町のおふく餅_e0397631_07565746.png
昭和13年4月1日の「両羽朝日新聞」には「ささ餅屋のデブちゃん」として市内では有名であったこの店の川崎富之助さんが中国戦線で蕨岡出身の兵士と遭遇したとあります。


Commented by skb64gg at 2025-06-21 09:10
昭和36年の受託地図に載っていました。川崎とありますので川崎理髪店でやっていたか。八雲神社の一角にあった鯛焼き屋さんは川崎理髪店のおばあちゃんが焼いていましたからね。
Commented by sakata1964 at 2025-06-21 10:33
> skb64ggさん
 現在も近くにある川崎理髪店が住居だったようです。八雲神社脇のたい焼き店がおふく餅屋の流れだったことは初めて知りました。
by sakata1964 | 2025-06-21 08:19 | 商店 | Trackback | Comments(2)

酒田における昔の出来事について紹介します。時間の経過とともに人々の記憶から忘れ去られた事柄にスポットライトを当てることにより、過去が現在とつながっており、現在の酒田も過去の上に形成されたものであることや過去の記録や資料を未来に確実に残すことの意義を認識してもらえたら幸いです。


by sakata1964